大小合わせて90もの美術館・博物館があるともいわれるマドリード。観光客に人気の大規模な美術館(プラド美術館・ソフィア王妃芸術センターなど)のほかにも、隠れた魅力的なアートスポットがたくさんあります。
前回紹介した「ロマンチシズム美術館」もそのひとつ。
美術館自体は小さいながらも、当時の王室の栄華を見事なまでに再現しています。あまりにも豪華なので、見学するだけでも緊張しちゃうような場所でした。
今回紹介するのは「ソローリャ美術館」。
美しい絵画と家具に囲まれた空間ながらも、建物全体に優しい空気が漂っていて、いつまでも居たいと思わせるような場所です。
マドリード旅行の中でもあの時間はとても素晴らしいものでした。
スペイン観光にオススメのソローリャ美術館とは?

「光の画家」と呼ばれるホアキン・ソローリャの作品を展示。
彼がアトリエとして使った建物を利用しており、絵画だけでなく実際に使っていた画材や家具も展示されています。

画家ホアキン・ソローリャについて

ホアキン・ソローリャ・イ・バスティダは、スペインの画家。「ソローリャ」は「ソロージャ」とも表記される。バレンシア出身。肖像画・風景画・社会的な絵画・歴史画の壮大な作品が特徴だった。典型的な画風として、故郷の明るい日差しの下の人々と風景の素朴な表現と、太陽に照らされた水が挙げられる。
ウィキペディア
アンダルシア風の庭園が可愛すぎる♥

ソローリャ美術館の優れたコレクションと同じくらい気に入っているのが、アンダルシア風の可愛すぎる庭園。
花壇・噴水・石膏像・床に貼られたタイルがエキゾチックで幻想的な空間を演出しています。


庭園は誰でも入ることができるので、ショッピング帰りのマダムがベンチで休憩したりしていました。都会の喧騒を逃れ、光と空気を求めてやってきた人々に囲まれています。

私もちょっと休憩しようと座ってみました。
何の変哲もないただのベンチなのに、この空間にいるだけで時間の引き伸ばされたような感覚を覚えます。
道を忙しげに歩いてゆくビジネスマンの姿があまりにも馬鹿らしく見え、噴水から湧き出る水のきらめきに我を忘れて見入ってしまう……。

絵画を鑑賞|土日は無料!
庭園を堪能したら、チケットを購入して入場です。
料金は3ユーロ。「ロマンチシズム美術館」と同じく、ここも土日は入場無料だそうです。マドリードで暮らしていると、毎週末がとても楽しくなりそうですね。
平日とはいえ結構混んでいました。
課外授業らしき子供たちの団体や、観光客のグループが多く目につきました。

美術館は2階建てで、このように壁に絵画がぎっしりと飾られています。
窓が多く、日の光がよく入って明るい雰囲気です。


ソローリャの故郷であるスペインのバレンシアは地中海に面した港湾都市。
そのためか、湖やビーチが描かれた作品が多く見受けられました。
夏の日差しの中で海水浴に戯れる子供たちや女性の絵は、自身の子供の頃を思い出すような、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。

作品群には奥さんや娘さんの肖像画も多かったです。
ソローリャの描く女性の絵は、淡い色を用いて柔らかく表現されているのが魅力的。


内装にも注目
絵画だけでなくソローリャの集めた彫刻や陶器などのコレクションも見どころです。
こちらはサモトラケのニケのレプリカ。赤い壁紙とマッチしていてカッコいいです。

陶器のコレクションの数々。

女体像。可愛い。


まとめ
ということで、個人的にドストライクな美術館「ソローリャ美術館」をご紹介してみました。
マドリードの地を踏む機会があればぜひ立ち寄って頂きたいスポットです。
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